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    2017年05月22日 更新

    転職の選択肢を広げる! 「リモートワーク」について解説

     昨今、時代の潮流に合わせて「働き方」が多様化しており、その一つとして挙げられる「リモートワーク」が業務のIT化にともない増加している。本記事では、子育てや介護など、会社勤めが困難でも働くことができる「リモートワーク」が、現在どのような状況にあるのかをご紹介する。

    目次

    • リモートワークとは
    • リモートワークのメリット
    • リモートワークのデメリット
    • 主な企業によるリモートワークの導入事例
    • 今後、リモートワークは広がるのか

    リモートワークとは?


     リモートワークとは、在籍している会社には出社せず自宅などで働く「在宅勤務」のことを指す。近年ではWi-Fiなどネット環境の普及によってカフェやレンタルオフィスなどでも業務ができるようになり、在籍企業のオフィスという場所に縛られずに仕事ができるようになった。

     少子高齢化の進行や女性の社会進出によって、仕事をしながら子育てや介護を両立して行わなければならない人が増えている。また、家族あるいは自分自身の時間を充実させたいというニーズが高まったため、「ワークライフバランス」を実現させる動きが加速した。その結果、働く人それぞれのニーズに合った多様な働き方が認められるようになり、「リモートワーク」という勤務形態が徐々に拡大しつつある。

    テレワーク・SOHOとの違い

     「リモートワーク」に近い意味で用いられる言葉に「テレワーク」や「SOHO」などがある。総務省などの省庁は、在宅勤務を「テレワーク」と名付けて推進している。

     「リモートワーク」という言葉は、会社から離れて働くという意味の「リモート(Remote)」を冠した新しい言葉だ。テレワークの「テレ」は「遠く離れている」という意味で、英語の接頭辞「テレ(tele)」にちなんでおり、公的機関を中心に使われている。「場所や時間にとらわれずに働く」という意味では変わらず、言葉が新しいか古いかの違いである。

     一方、「SOHO」は「スモール・オフィス/ホームオフィス(Small Office/Home Office)の略称である。これは小さいオフィスや自宅で情報通信機器を使って仕事をすることを指す。自宅で作業するという点は変わらないが、SOHOには自宅兼事務所を構えた個人事業やフリーランスも含まれる。このことから、在籍しているオフィスから離れて作業するリモートワークとはやや定義が異なる。

    リモートワークのメリット

    通勤をする必要がない

     リモートワークは自宅やカフェなどで作業を行なうため、オフィスへの通勤時間がかからないことが最大の特徴だ。通勤時の満員電車や天候による通勤トラブルなどといったストレスから開放され、日々の通勤負担を軽減することができる。東京圏では、平均の通勤時間は片道約1時間といわれているが、この時間は週休を2日として総計すると「1ヶ月あたり約40時間」にもなる。本来通勤に費やすはずだった時間を有効活用できるというのは、リモートワークの大きなメリットであるといえるだろう。

    天候や体調の影響を受けない

     台風や大雪の日には鉄道やバスなど交通機関のダイヤが乱れてしまうことが多いが、自宅で作業ができるリモートワークは天候に左右されずに業務に集中することができる。

     また、体調が悪化した際には早期の対処がしやすくなるだけでなく、インフルエンザなどの感染症が流行しやすい時期には、感染症の拡大を防ぐことができるのもメリットの一つである。

    柔軟性のある就業が可能になる

     通勤時間がなくなるため、余剰時間を家事や子育てにあてるなど、仕事とプライベートの両立がしやすくなる。リモートワークによって育児や介護といったを理由に仕事を手放さずに済むというのは労働者にとって大きなメリットである。産休や育休についても、リモートワークの整備がある場合、業務への早期復帰を後押しすることができるといえるだろう。

    リモートワークのデメリット

    コミュニケーションが減る

      インターネット上の会議は容易になっても、日頃の軽い雑談やランチに行く機会が減ってしまう。内容によっては直接会話したほうが早いものもあれば、雑談やランチのトークから何らかのアイデアが生まれることもあるだろう。リモートワークをする場合は、チャットやメッセージツールなどを用いてコミュニケーションを補填することを心がけなくてはならないだろう。
     
     リモートワークでは業務報告や担当者・同僚などとの密なコミュニケーションが求められる。進捗報告のタイミングを決めるなど、コミュニケーションを欠かさない工夫をすることで、管理する側もリモートワークの業務状況を把握しやすくなるだろう。  

    緊急時に対応しにくい

      常に連絡がとれる状態ならば問題ないが、「緊急事態が発生した際に素早く対応できない」というのはリモートワークが及ぼすデメリットだといえる。万が一座席にいないようなことがあった場合のタイムラグは対応の痛手になってしまうため、離席する際は必ず報告するなど注意が必要だ。

    主な企業によるリモートワークの導入事例


    「e-ワーク制度」として先駆けて導入する日本IBM

     「e-ワーク制度」という名称でリモートワークを導入している日本IBMは、1999年に育児をする女性社員の要望でこの制度を開始した。リモートワークの先駆けともいえる存在である。2009年には週2日まで認めていた在宅勤務を週4日までに拡大した。

     高度のセキュリティ保護によりどこからでも社内ネットワークにアクセスできることや、在席確認も行える独自のSNSを使うことで積極的にリモートワークを推進している。東日本大震災の発生時には、この在宅勤務の活用によって業務をストップせず、顧客企業の復旧対策に迅速に対応することができたという。

    集中しやすい環境づくりがなされた日産

     日産自動車では、2014年に全社員を対象にリモートワークの制度を導入している。業務中は音声テレビ会議システムをフルに活用し、パソコン画面に社員の顔を映すことでリモートワークでも業務に集中しやすい環境づくりがなされている。

     主に育児・介護の支援を目的に導入されたもので、通常時は月5日・1日8時間までとされている。しかし、育児・介護の事由によるものならば総労働時間の半分までこの制度を利用できる。

    テレワークの推進を積極的に進める日本マイクロソフト

     日本マイクロソフトは、2016年に就業規則を変更し、従来の在宅勤務制度を「テレワーク制度」へと変更させた。それまでの在宅勤務制度は、勤務場所は自宅のみで週3日まで、3ヶ月以上連続での利用が前提、さらに2週間前までの申請が必要という制限があった。

     進化した「テレワーク制度」では、場所を選ばずに仕事ができるという利点を活かし、勤務場所の制限を撤廃した。実家などでの勤務が可能になることで、介護へのニーズに対応することができるようになった。また、申請方法も「前日まで上長にメールで申請」に変更し、週3日や1日単位という利用制限も撤廃した。

     また、テレワークの専用サイトを開設し、「Microsoft Business」や「Office365」のような自社製品を活かして、テレワークそのものの普及を積極的に推進している。

    全従業員対象・上限日数もなくしたリクルートホールディングス

     リクルートホールディングスでは、2016年から本格的にリモートワークを導入した。上限日数がないだけでなく、派遣社員なども含めた全ての従業員を対象にしたことが特徴だ。また、実証実験中は週の大半をリモートワークで行うというルールを設けるなど、導入に積極的な動きを見せていた。

    今後、リモートワークは広がるのか。 


    日本での認知度はまだ低いが増加傾向にはある

     総務省の「通信利用動向調査」(平成27年)によれば、日本国内におけるテレワークの導入率は16.2%とまだ低いが、その前年の導入率は11.5%、さらにその前は9.3%と、導入する企業は徐々に増加しているといえる。テレワーク導入企業に対して行った調査では、8割以上の企業が「非常に効果があった」、あるいは「ある程度効果があった」と回答しており、効果が浸透していることがうかがえる。

     その効果の理由として挙げられるのは、ワークライフバランスの実現はもちろん、オフィスの維持にかかるコストの削減や環境負荷の軽減、生産性の向上、雇用の創出などである。リモートワークは、コストや環境の面から企業にとってもメリットが大きいといえる。

     横浜市や千葉市などの、公的機関でもリモートワークを検討する動きがある。導入の容易さや魅力が浸透していけば、導入企業は今後さらに増加していくだろう。

    技術やツールの進歩はリモートワークの進歩でもある

      リモートワークは、インターネットの普及によって徐々に導入されつつある。近年では、「Google Drive」や「One Drive」のようにネットワーク上でのデータ管理が容易になった。また、「Trello」や「Todoist」といったタスク管理ツール、「Slack」を始めとするコミュニケーションツールなど、さまざまなサービス・ツールの普及によって仕事を効率化が進んでいる。

      こうした業務環境の進歩により、オフィスに出社していなくても仕事ができる環境の整備が日々進んでいる。今後もさらに技術が進歩していくことで、「コミュニケーションが減る」「情報が共有しにくい」といったリモートワークの持つデメリットや懸念点は解消されていくだろう。

    最後に


     リモートワークは子育てや育児との両立だけでなく、通勤のストレスからある解放され、自分の時間を作ることもできる。新しい働き方として導入する企業が増えつつある今、転職条件の一つとして検討してみるのもいいだろう。