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    2017年04月28日 更新

    【転職成功ガイド】 「SPI」の仕組みと対策

     新卒の就職活動では必須の存在となっている適性検査は、近年中途採用でも重視されつつある。今回は適性検査の中で最も多く使用されている「SPI」について、その意義を再確認しながら、転職活動における「SPI」の必要性や対策について解説する。

    目次

    • SPIとは
    • 転職におけるSPIの位置付け
    • 転職のためのSPI対策法

    SPIとは

     SPIは、「Synthetic(総合的な) Personality(個性・性格) Inventory(評価)」の略で、リクルートマネジメントソリューションズなどの企業が共同で開発している適性検査の一つである。

     1973年に最初のSPIが開発され、2002年には後継バージョンとしてWebテストやテストセンターでの試験形式を追加した「SPI2」がリリースされた。2017年現在では「SPI3」が採用されている。

    SPIには復数の受験形式があり、問題数や制限時間が異なる

     SPIは、企業で直接受験するペーパーテストと、全国各地にあるテストセンターのパソコンで受験する方式、自宅のパソコンで受験する方式に分かれる。

     試験の制限時間はペーパーテストかパソコン受験かによって異なる。制限時間については後の章で解説するが、とても短く、1問にかける時間がほとんどないので注意が必要だ。問題数はペーパーテストならば言語が40問、非言語が30問と定められているが、パソコン受験は解答の進捗や正答率によって変動する。これは受験者のレベルや残りの制限時間に合わせて、出題される問題が変わるためだ。

    転職者向けのSPIがある

     SPIには新卒者向けの「SPI-U」、高卒者向けの「SPI-H」、中途採用向けの「SPI3-G」、また試験内容に英語が追加された「SPI3-GE」がある。第二新卒の場合は新卒同様の「SPI-U」が採用されることもあるが、一般的に転職活動の際は、「SPI3-G」の対策を行うべきである。

    転職におけるSPIの位置付け

    転職活動を成功させるためにはSPI対策が必須

     SPIを含めた適性試験は、採用におけるミスマッチを防ぐ効果がある。面接試験の結果に加え、学力面の素養をSPIから判断するのだ。これまでと異なる業種に転職する場合はもちろん、同じ業種で実績や経験があったとしても、確実に転職活動を成功させるためにはSPIの対策を行っておくべきだといえるだろう。

    転職のためのSPI対策法

     SPIは、「言語問題」「非言語問題」「性格検査」の3つの試験で構成されている。「SPI-G」も同様であるが、難易度がやや高いので注意が必要だ。新卒の就職活動を経験した人ならばSPIの受験経験があると思われるが、分野ごとの解法や対策を今一度おさらいしておこう。

    SPI言語問題:法則を覚え、語彙力を高めることが大事

     SPIの言語問題では、「二語の関係」「語句の意味説明」「長文読解」が中心的に出題される。とくに二語の関係や語句の意味説明では、文字通り語句の意味をしっかりと理解していなければ解くことができない。あらゆる語句の意味を知っているかどうかが、制限時間内に素早く解くための鍵となるだろう。

     「二語の関係」は、ある関係を持った2語が最初に提示され、5つの選択肢の中から同じ関係を持つものを探す方式となっている。関係は概ね5つのパターンにあてはまるので、この関係をしっかりとおさえておくべきだろう。

    二語の関係のパターンまとめ

    • 「包含の関係」:AがBの一種である
    • 「部分の関係」:AがBの一部である。BがAの一部を構成している
    • 「用途の関係」:AをBに用いる。BのためにAを使う
    • 「原料の関係」:AがBの原料(材料)になる。 BはAからできる
    • 「仕事の関係」:AはBをする。Aの職業(本職)はBである
     語句問題で共通して求められるのは、その語句の意味を理解しているかということである。SPI対策の問題集に出てくる語句は頻出のため、完璧に理解しておきたい。また、SPI対策の問題集以外でも普段から辞書などを活用して語彙力を高めていくことが高得点への近道だといえる。

     長文読解は大学入試の現代文試験とやや似ており、「一文の穴埋め」「指示語補充」「文章全体の要旨」について問われることが多い。どの問題を解くにしても、文章をある程度理解しなければならない上、制限時間が短いため1問に時間をかけることができない。そのため、文章を読む前にあらかじめ設問に目を通しておくことが望ましい。

    SPI言語問題のポイント

    • 2語の関係で出てくる5つのパターンについて理解する
    • 問題集の頻出語句を中心に辞書などで語彙力を高める
    • 長文問題は文章を読み始める前に設問に目を通す
     SPIの非言語問題は、中学校〜高校1年生までの数学問題と、論理的思考を用いて解く問題がほとんどである。数学の問題は、「仕事算」「損益算」「グラフの読み取り」「確率」に関するものが多い。また、転職者向けの「SPI-G」では、固有の問題として「地図の縮尺」や「方角」の問題が出題される。

     非言語問題は、事前に解法を覚えていなければ解答することが難しい。さらに、解法を覚えても1問あたり1〜2分で解かなければならないので、SPI対策の問題集を使ってさまざまな問題を反復的に繰り返す必要があるだろう。

     また、計算の速さも必要であるため、四則演算の練習や100マス計算などを通じて、日頃からスピードを意識した計算練習をするといい。

    SPI非言語問題:スピード勝負で効率よく解けるかがカギ

    SPI非言語問題のポイント

    • 確率や場合の数・方程式など、中学〜高校1年生レベルの数学公式を復習する
    • 時間短縮のために、問題集の反復を繰り返す。1問1分で解答することが理想的
    • 普段からスピードを意識した計算練習を行う

    SPI性格検査:面接で聞かれていると想定して答える

     性格検査は、約300問近くの質問に対してもっとも近い選択肢を選ぶ。質問と回答のパターンは概ね2つに分かれている。

     <パターン①の例>:「A:思ったことはすぐに言うタイプだ B:周りの意見に流されやすい」という質問に対して、「Aに近い・どちらかといえばAに近い・どちらかといえばBに近い・Bに近い」という選択肢の中から選ぶ。

     <パターン②の例>:「物事を深く考えすぎる傾向がある」という質問に対し、「あてはまる・どちらかといえばあてはまる・どちらかといえばあてはまらない・あてはまらない」から選ぶ。

     SPI性格検査は、「面接で聞かれたらこう答える」と想定して回答するのがいいだろう。なぜかというと、SPI性格検査は「企業風土や企業が掲げる価値観とのマッチング」を判断するために行われているからだ。本来の自分とは異なる回答をするとミスマッチを起こす原因になってしまうため、誠実な回答を心がけよう。

    SPIでは常に制限時間を意識する

     SPIの中でも、言語と非言語の分野は基礎的な学力を問うものになっているが、制限時間の短さが特徴である。

     冒頭でも述べたが、SPIは「ペーパーテスト」と「パソコン受験」の2種類があり、制限時間が異なっている。ペーパーテストは言語分野が40問で30分、非言語分野は30問で40分だが、テストセンター・Webテストでは言語と非言語分野で合わせて約35分、性格検査は約30分と定められている。1問にかけられる時間がとても少ないので、どの問題もスピード勝負で臨まなければならない。

     テストセンターやWebテストの場合は1問ごとに制限時間が設けられるため、時間切れのリスクがさらに高くなる。またペーパーテストとは違い、前の問題に戻ったり解ける問題から解くという方法が使えない。そのため、解けない問題は割り切って飛ばす勇気も必要となる。焦ってしまうと簡単な問題でも解けなくなってしまうので、落ち着いて問題に取り組めるよう、事前に対策を行い問題に慣れるよう心がけたい。

     SPIの性格適性検査では、300問近くの質問を30分で回答するため、1問あたり10秒以内で回答しなければ時間切れとなってしまうので注意が必要だ。

    SPIにおける制限時間への対策まとめ

    • ペーパーテスト→言語問題30分・非言語問題40分・性格検査40分
    • Webテスト・テストセンター(パソコン受験)→言語・非言語約35分・性格検査約30分
    • パソコンの場合、1問ごとに制限時間が設けられるのでより厳しくなる

    最後に

     SPIは試験形式に関わらず、制限時間内に効率よく問題を解くことができるかがポイントとなる。新卒の就職活動と同様に、問題集を何度も解いて慣れることが重要だろう。

     これまでは面接重視だった転職活動も、SPIの壁をクリアすることができなければ、自分の実績や経験をアピールする機会すら失われてしまうような時代が訪れつつある。確実に転職活動を成功させるためにも、万全なSPI対策をしていただきたい。