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3分でわかる転職業界研究  「IoT」編 アイキャッチ画像

    2017年04月28日 更新

    3分でわかる転職業界研究 「IoT」編

     転職活動を成功させるためには、志望している業界・職種に関する知識を深めることが重要である。また、面接に臨む上で関連業種の最新動向や話題のニュースを知っておくことは必須だといえるだろう。 今回は、さまざまな分野で急速な広がりを見せている「IoT」について紹介する。

    目次

    • IoTの基礎情報
    • IoT業界の最新動向
    • IoTの導入事例
    • IoT業界の注目ワードをチェック

    IoTの基礎情報

     IoTは「Internet of Things」の略であり、さまざまな「モノ」とインターネットの接続を指す。「モノ」から得た情報をインターネットを経由しデータ化することで、連携による自動化や分析による改善を可能にする技術である。IoTを用いた機器による遠隔監視機能など、産業界での発展が著しい。

    IoT業界の最新動向

     世界的に見ても発展が著しいIoTだが、その経済価値は2020年に全世界でおよそ190兆円に達するといわれている。

     IoTは世界中で活発な動きを見せている。アメリカでは政府がAT&TやIBM、Intelなど5社が設立したIIC(Industrial Internet Consortium)は年間100万ドル(約1億円)以上の投資を行うほか、ゼネラル・エレクトリックが提唱する「インダストリアル・インターネット」の開発が進んでいる。イギリス政府は2014年、IoT関連の研究領域に4,500万ポンド(約83億円)の追加投資を行い、ドイツでは製造業の推進を図る「インダストリー4.0」に注力している。各国のこうした動きにともない、通信技術や情報システムを標準化しようとする国際的な機運が高まっている。
     
     日本政府は「IoTやAIなどの技術進展は持続的な経済成長や超少子高齢社会などの課題を解決する重要な鍵である」とし、データの流通や活用環境の整備について、技術・制度の両面から推進を図っている。

    IoT業界の今後をチェック

    • 日本・ドイツ両政府は共通規格の作成で連携を目指すための覚書を交わし、国家間の枠を超えたシステム共有を目指す動きを見せている
    • ドイツ・アメリカののloT推進団体は、実証実験の情報交換や標準化に向けた連携を合意した
    • 業界規模:6兆2,240億円(2015年、IDCジャパン)
      →2020年には経済価値が全世界で190兆円になると試算されている(Gartner社調べ)

    「IoT」の導入事例

    IoT事例①:自動運転

     IoT分野の中でもとくに活発な開発が行われているのが自動運転である。レーダーやGPS・カメラを使用し、行き先を指定することで自律的に走行ができることを目指している。

     アメリカ運輸省の国家道路交通安全局(NHTSA)は、自動化のレベルを1から4まで定義しており、レベル1はドライバーが全ての制御を行うのに対し、4はドライバーがいっさい関与しない完全自動化の状態を指す。

     2017年現在ではレベル2という、「加速・操舵・制動のいずれかを自動で行う」という段階まで進んでおり、既に市販もされている。2016年は実際にレベル2の自動化が行われた新車が各社から多く発売された。日産の「セレナ」に初めて導入された「プロパイロットシステム」や、スバルが導入している「アイサイト」などがこれに当たる。

     現在はドライバーが運転に関与しなくなるレベル3の実用化、そしてレベル4の完全自動運転化に向けて開発が進んでいる。2015年にはGoogleが初めてアメリカで完全自動運転車の公道実験を行った。さらにGoogleは、それまで自社で行っていた自動運転車の開発プロジェクトを、「Waymo(ウェイモ)」という子会社として分離独立させている。また、UberやGM(ジェネラル・モータース)が参入し、公道実験を行っている。
      
     日本は欧米諸国と比べてやや開発が出遅れている現状である。法整備の遅れが大きな原因となっていることから、政府でも公道実験や完全自動運転化に向けて急速に整備を進めている。内閣官房の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部は「官民ITS構想・ロードマップ2016(案)」を公表し、具体的な法整備や促進策を打ち出した。

     民間では日産などの自動車メーカーやソフトバンク・ヤフーなどを中心に開発が進んでおり、2020年の完全自動運転化を目標としている。

    IoT事例②:家電のIoTデバイス化

     さまざまな家電製品をIoTデバイスにする動きが加速している。IoT化された家電は「スマート家電」とも呼ばれ、インターネットを通じてさまざまな設定が行えるようになった。これによって、冷蔵庫や洗濯機、エアコンをスマートフォンなどで操作ができるだけでなく、機械のボタンだけでは対応しにくい細かい設定を行うことができるようになる。離れたところでも時間を設定するなどの操作ができることも特徴の一つだ。

     Panasonicを始めとした大手企業からベンチャー企業までさまざまな企業がIoT家電の普及に力を入れている。さらにAppleが2016年に発表した「iOS10」では「ホーム」というデフォルトアプリが追加され、対応する家電をiOSデバイスで操作することができるようになった。

     IoTデバイス化は、家のドアの鍵からフライパンや炊飯器、コーヒーメーカー、照明やカーテンにまで多様化しており、いずれスマートフォン一つだけで全ての家電を操作できる時代が訪れるだろう。

    IoT事例③:医療分野への活用

     IoTは医療分野にも導入が進んでおり、例えば身体にウェアラブルのセンサーを取り付けることで、スマートフォンで健康状態を可視化できるものなどがある。腕に身につけるウェアラブル端末とスマートフォンが連動して、ダイエットやエクササイズに活用されている商品などが販売されている。

     病院の現場でも「電子カルテ」の導入などを中心にIoT化が進行している。今後は遠隔治療や高齢者介護のサポートが期待されているが、脆弱性などのリスクも非常に大きい。

    IoT事例④:農業への活用

     農業でも急速にIoT化が進んでおり、農林水産省が2013年に「スマート農業の実現に向けた研究会」を設置するなど、国家レベルで検討が行われている。

     ロボット技術の活用やGPSを活用した農業機械の自動化、作物の状況をデータ化することによって、効率的で誰もが取り組みやすく、かつ安全で良質な作物を消費者へ届けることを目指している。データ化された作物の情報を消費者が閲覧できるようにすることで、より高い信頼が得られることもメリットの一つだろう。

    IoT業界の注目ワードをチェック

    キーワード①:loE

     IoEとは「Internet of Everything」の略で、モノとインターネットを繋げる「Internet of Things(IoT)」を拡張した考え方である。必要な情報を適したタイミングで人や機器に提供するプロセスや、意思決定を加速させるデータ活用など、ビッグデータの要素も含む概念だと言える。

    キーワード②:M2M

     M2Mとは「Machine to Machine」の略で、機械と機械がネットワークを介して繋がる形態を指す。PCやサーバといった情報通信機器のみならず、自動車やセンサなど、あらゆるものがインターネットに繋がり、人を介さずに情報交換を行い、自動的に制御する仕組みである。通信機器の小型化が進みあらゆるデバイスに組み込むことが可能となったことにより、M2Mビジネスは拡大を見せている。また、ネットワークインフラが発達し通信エリアが拡大したことによって、M2Mが対象とする機器の幅も広がった。

    キーワード③:ホームネットワーク

     ホームネットワークは、パソコンやモバイルといった情報通信機器が、互いに通信、またインターネットに接続できるようにするためのネットワークシステム(LAN)のことを指す。 LANは企業や公共施設など大規模なエリアでも利用されるが、ホームネットワークは家庭向けの小規模なネットワークシステムである。

     スマート家電などのIoTデバイスに内蔵されているセンサーで得た情報やデータは、IoTのゲートウェア装置(専用機器やスマートフォンなど)に伝えられ、 ホームネットワークを介してクラウド・サーバーにデータが送られる。

    最後に

     さまざまな分野で普及が進むIoTだが、その発展の速度は日々加速している。家にある身近な「モノ」を、スマートフォンで簡単に操作できる時代が訪れつつある。その汎用性の広さから、IoTに関する動向は誰しもがチェックしておく必要がありそうだ。