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    2017年04月28日 更新

    3分でわかる転職業界研究 「サービスロボット・ドローン」編

     転職活動を成功させるためには、志望している業界・職種に関する知識を深めることが重要である。また、面接に臨む上で関連業種の最新動向や話題のニュースを知っておくことは必須だといえるだろう。 今回は、さまざまな分野で活躍が期待されている「サービスロボット・ドローン」について紹介する。

    目次

    • サービスロボット・ドローンの基礎情報
    • サービスロボット業界の最新動向
    • ドローン業界の最新動向
    • サービスロボット・ドローン業界の注目ワードをチェック

    サービスロボット・ドローンの基礎情報

     災害対応やインフラ点検、施設警備、清掃、医療現場など、製造分野以外で使われるロボットを「サービスロボット」と呼ぶ。産業用のロボットとは違い、公共空間、店舗、家庭など、人間のそばで動作し、コミュニケーションやアシストなどのサービスを提供するロボットである。こうした特性から、人材が必要な介護現場などでニーズが高まっているようだ。上記に加え、無人搬送車やドローン、人の動きを助けるアシストツールや手術ロボットなどもサービスロボットの分類に含まれる。

     ドローンとは、3つ以上の羽根をもつ無人型のマルチコプターのことである。ラジコンと同じように操縦することができるためホビーとしての需要が高いが、ビジネスでもさまざまな分野で活用する動きが世界中で加速している。

    サービスロボット業界の最新動向

     今日、サービスロボットの普及は日本政府を中心に大きく進められている。2014年に発表した「日本再興戦略」の中で、「ロボットによる新たな産業革命」の実現を掲げ、翌年2015年1月には新たに「ロボット新戦略」を公表した。「ロボット新戦略」の中で、今後2020年までに1,000億円規模でのロボットプロジェクトの推進を目指すとしており、日本国内全体でさらなる発展が期待できる業界といえるだろう。

    今後のロボット市場はサービスロボットが大きく牽引する

     野村総合研究所の調べによれば、日本国内のロボット市場は2035年に9.7兆円と現在の約6倍に拡大する見通しだ。その中でもサービスロボットの成長はとりわけ著しく、610億円(2014年、日本ロボット工業会調べ)から2020年には産業用ロボットの市場規模と同等の1兆円を超え、2035年には5兆円規模と、ロボット業界全体の半数以上のシェアを占めると予測されている。

     ロボットの性能向上により、その活躍の場は接客・案内用から医療や警備、介護の分野にまで広がってきている。パナソニックのインフラ点検ロボットや、携帯電話と組み合わせることで会話を楽しむ、シャープ提供の「ロボホン」など新しい製品が次々と登場している。また、日立製作所の「エミュー3」のように、目の前の人だけでなくITネットワークと繋がった人型ロボットも注目製品の一つだ。

    「Pepper」がサービスロボットの人気に貢献

    出典:www.softbank.jp
     サービスロボットの中でも、 コミュニケーションロボットがとくに活発といえる。世界で初めて感情エンジンを搭載したコミュニケーションロボット「Pepper」は、ソフトバンクモバイルの販売店やネスカフェで接客ロボットとして使用されたり、テレビ番組「おはスタ」(テレビ東京系列)やディズニーの3D映画『ベイマックス』の日本語吹き替え版に出演するなど全国的に活躍している。「Pepper」は2017年4月現在、19万8,000円(税抜価格)で市販もされている。

    サービスロボット業界の最新動向まとめ

    • 日本国内のロボット市場は9.7兆円になる見通し
    • サービスロボット市場は2035年に5兆円規模になり、産業用ロボットの2倍に
    • 「Pepper」の人気を筆頭に、コミュニケーションロボットが市民権を得つつある
    • 市場規模:610億円(2014年現在、日本ロボット工業会調べ)

    ドローン業界の最新動向

     ドローンは気軽に飛ばすことができることもあって、さまざまな分野で活用する動きが世界中で見え始めている。「空の産業革命」とも言われており、将来のビジネスチャンスが多い業界である。

     もっとも活用が期待されているのが物流業界である。2016年7月に、米Amazonがイギリス政府と連携してドローンを使った配送システム「Amazon Prime Air」の実験を行うと発表した。実験で使用されるドローンは高度122mまで上昇が可能で、物流センターから半径15マイル(約24km)の圏内ならば30分以内での配送ができることを目指している。

     しかし、現在のアメリカ合衆国の法律では商用ドローンの飛行は操縦者の視界の範囲内、かつ高度・速度ともに厳しく規制されている。その上、地上にいるドローンの飛行に直接関係のない人の上を飛ぶことを禁止しているため、実用化するためにはこれらの法律が改正される必要がある。

     物流業界だけでなく、建設や地図業界でも活用が期待されている。測量を行うのにドローンが活用され、3Dモデルの作成に大きく役立てられるだろう。通常の空撮では対応しづらい高精細な空撮もドローンでは可能とされ、「Google Earth」やAppleの「Flyover」のようなリアルな3D地図の作成にも貢献すると考えられる。

    日本国内でもドローンの人気は急上昇

     日本国内でも、1万円近くで気軽に楽しめる小型ドローンが市販されており、ホビーとしての人気も高い。産業面でもセコムやコマツなどを中心に多くの企業で活用が模索され、将来的にはドローンの操縦士を始め、ドローンに関連する多くの雇用創出も期待される。楽天も2016年5月に「そら楽」という配送サービスを開始している。

     また、災害が比較的多い日本においては、人が立ち入れない地域の調査にもドローンが大きく貢献している。直近では2016年に発生した熊本地震の災害調査や、福島第一原子力発電所における放射線量調査でもドローンが使用されている。

     日本政府はドローン活用を「国家戦略の一つ」として位置づけており、いくつかの地方自治体を「ドローン特区」とし、ドローンを活用した宅配実験を始めるなど、活躍の場が広がりつつある。

     ドローンの市場規模は2016年度で404億円の見込みだが、2021年度には4倍近くのおよそ1,676億円になると予測されている。(MM総研調べ)
    • ホビーとしての人気も高く、2015年の流行語大賞のトップ10にも選出された
    • 政府は「ドローン特区」を指定し、ドローンを活用した宅配実験を行っている
    • 市場規模:404億円(2016年:MM総研による予測)
      →2021年度には1,676億円になる見込み

    サービスロボット・ドローン業界の注目ワードをチェック

    キーワード①:サービスロボット開発技術展

     サービスロボット開発技術展は、ロボット開発に必要なさまざまな要素技術、システム技術が一堂に会するサービスロボット専門の開発技術展だ。企業間の新たな出会いの場を創造し、ロボットの開発、新規参入、導入事例など促進することで、業界活性化に繋げることが狙いである。介護ロボット、作業ロボット、コミュニケーションロボット、セルフドライビングカー、ドローンなど、さまざまなロボットに応用されている。

    キーワード②:改正航空法

     改正航空法とは、ドローンの事故、事件を受け、2015年12月に施行された航空法である。ドローンは気軽に飛ばすことができるが、一方で安全面に対する懸念も大きい。ドローンが首相官邸に落下する事件が2015年4月に発生したことから、ドローンに対する法整備の強化が行われるようになった。

     改正航空法では、ドローン飛行のルールが明確に定められ、重さ200g以上の機体が以下の場所を飛行する場合は事前の許可が必要となる。

    ・空港などの周辺
    ・地表や水面から150m以上
    ・人口集中地区(首都圏は大半が対象区域)

     また、改正航空法とは別に、国会議事堂や首相官邸など、国家の主要な施設の上空のドローン飛行を禁止する法律も施行されている。

    キーワード③:セルフィードローン

     セルフィードローンとは、写真撮影専用の個人用ドローンのことだ。近年、この開発・販売が活発化している。高画質動画・写真の撮影を可能にする小型プロセッサの登場が、セルフィードローン誕生の大きな要因だろう。今後チップセットがさらに小型化・低価格化していけば、より小さなセルフィードローンが登場することも考えられる。法人向けでない一般消費者向けの身近なドローンとして、今後注目していきたい。

    キーワード④:ドローンエンジニア育成

    出典:www.vantan-hs.com
     ドローン活用の本格化に向けて、ドローンエンジニアを育成する動きがある。バンタン高等学院では、「日本初のドローンの高校」として、「ドローン&ロボティクス専攻」を2017年4月に開設した。また、「Drone School Japan」は、初めてのドローン操縦士養成スクールとして「一般社団法人 ドローン操縦士協会」に認定されるなど、ドローンの本格活用に向けた人材育成は今後も増加すると考えられる。

    最後に

     サービスロボット業界とドローン業界のどちらの業界も、数年後には倍以上の成長が見込まれている期待の業界であることは間違いないだろう。さまざまな分野で活用されるため、各分野に特化したトレンドも同時にチェックしておくことが望ましい。

     また、普及環境の整備や規制を促すルールの制定は市場を大きく左右するため、時事情報にも日々敏感なアンテナを張っておくことが必要である。