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    2017年05月12日 更新

    知っておくべきベストな産休の取り方とは:期間や給料、挨拶の方法を紹介

     共働きが増えているといわれている近年、「産休」の取得を考えている人も多いだろう。働きながら育児の両立を目指す上で、産休は知っておきたい大切な制度である。そこで本記事では、産休の取り方や手当、会社への挨拶の仕方などについて解説する。

    目次

    • そもそも産休制度とは
    • 産休取得の期間について
    • 産休中の給料事情
    • 産休と育休の違い
    • 産休取得時に行う会社への挨拶について

    そもそも産休制度とは

    出産にともなう女性のための休業

      「産休」とは、「産前産後休業」の略であり、労働基準法で定められた休業期間のことを指す。産休は、仕事をしている女性が出産前と出産後に取得することができる。出産前後の女性をサポートするための休業であるため、女性のみが対象となっている。

    産休取得のための条件

     産休は、仕事をしていて、かつ妊娠している女性であれば取得することができる。「会社の雰囲気や仕事状況によっては難しい」といった意見もあるかもしれないが、法律によって保証されている権利であるため、必要な場合は取得することをおすすめしたい。

     産休は、勤めている会社の就業規則に制度についての記載がない場合であっても、申請をすれば取得することが可能だ。産休取得を希望する際は、自分から会社に申請する必要がある。また、産休は雇用形態も関係なく、派遣で働いている人、アルバイトやパートの人でも取得することができる。

    申請方法

     妊娠がわかり、子どもの様子や自分の体調が安定してきた際は、まずはじめに上司に報告するといい。上司に産休や育休の相談をしておくことで、今後の動き方や仕事の引き継ぎについてスムーズに話し合うことができる。

     産休に必要なものは「母子健康手帳」「保険証」「印鑑」「通帳」だ。産休は出産予定日の6週間前から取得できるため、事前に申請書を用意しておくとスムーズに取得することができる。

    産休取得のための必要なもの

    • 母子健康手帳
    • 印鑑
    • 保険証
    • 通帳

    産休取得の期間について

     産休を取得する際、取得期間が気になる人も多いのではないだろうか。産休は、労働基準法で定められた「働く女性ための休業」である。法律で保障された権利のため、本来遠慮することなく取ることが可能だ。しかし、仕事の進捗や職場の環境などによって臨機応変に対応しなければならないこともあるだろう。基本的な産休取得の期間を知り会社への申請を漏れなく行うことで、自身の体を大事にしていただきたい。

    基本的な産休の期間は、出産予定日前の6週間

      産休を所得している間は、出社・業務は行わず出産に専念することになる。基本的な産休の期間は「出産予定日前の6週間」である。これを「産前休業」という。ここでいう出産予定日は「産前」に含まれるため、計算する際は予定日も含めて確認するといい。双子や三つ子などの多胎妊娠である場合は、6週間ではなく14週間となる。

     実際の出産が予定日から前後した場合、産休期間は実際の日付に合わせることができる。また、予定日から遅れた場合もそのまま休業して産休を延長することが可能だ。

     産休の早期切り上げを望む場合は、産休期間を短くして働くこともできる。

    押さえておきたい産前休業

    • 産前休業とは、出産前に取得できるお休みの期間である。妊娠が発覚した働く女性は、出産予定の6週間前から利用することができる
    • 双子や三つ子などの多胎妊娠の場合は身体的な負担も大きく、忙しくなるため、産前休業を14週前から取得することができる
    • 出産予定日は基準であるため、実際の出産日が前後した場合は実際の出産にあわせて産休を取得していい

    いつ仕事に復帰できる?

     産休期間中は、体を落ち着かせて育児に専念することができる。ただ、産休期間中は会社を離れることになるため、担当していた業務の進捗や復帰後のことが気がかりになることもあるだろう。しかし、出産してから復帰するまでの産後休業期間は、自身が希望しても仕事をすることはできない。

     出産後は、妊婦や子どもの健康に大きく影響する時期である。過ごし方を間違えると体調を崩してしまうおそれがあるため、自身の体調を考慮しつつ医師とよく相談し、「心も体も復帰できる」と判断できたタイミングでしたら産休を終わらせよう。産後6週間を過ぎ、医師から許可をもらえた場合は仕事を再開することが可能だ。

    押さえておきたい産後休業

    • 産後休業とは、出産後にお休みできる期間である。基本は出産後8週間と法律で決められている
    • 例外として、産後6週間を経過した時点で職場復帰を希望し、医師が問題ないと判断した場合は、その時点で仕事を再開することが可能
    • 産前休業と産後休業は、産休前と出産後に手続きが必要。産前休業中と産後休業中にもらえる手当金額は同じである

    産休中の給料事情

     出産はキャリアプランや働き方を再考する重要なポイントである。出産をし育児をしていく上で「今の職場で働き続けられるかどうか」と心配を抱えている人も多いだろう。産休には、そんな女性をサポートする制度が備わっている。産休に関わるさまざまな制度を事前に知っておくことで、出産や育児にともなう働き方の変化をイメージしやすくしていただきたい。

    もらえる手当1:出産育児一時金

     「出産育児一時金」とは、一人の出産につき42万円が支給される制度である。産まれた子ども一人に対して支払われる給付のため、一人の場合は42万円、双子の場合は84万円となる。申請方法は、勤務先を通すやり方と、産婦人科などの病院から申請する方法の2種類がある。

    もらえる手当2:出産手当金

     「出産手当金」とは、産休中に申請することで給付されるお金のことを指す。出産手当金は、会社の健康保険組合や公務員の共済組合などから支給される。自営業をしている人や、国民健康保険に加入している人は利用することができないため注意が必要だ。

     出産手当金は、産休の期間中1日につき「標準報酬日額の3分の2に相当する額」が支給される。標準報酬日額とは、産休取得前に会社から支払われていた給料や手当などの金額をもとに、標準報酬月額を1日あたりに換算したものである。つまり、産休前に毎月支払われていた給料の3分の2程度が手当金として支払われるということだ。産休中の貴重な収入源であるため、出産手当金はきちんと受け取れる状態にしたい。

    1日あたりの出産手当金の計算方法

    • (支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額の平均)÷ 30日 × 2/3
    • ※ 支給開始日:最初に出産手当金が支給された日
      ※ 小数点第1位を四捨五入

    注意1:出産手当金をもらえない場合も

     産休中に受け取れる手当についてだが、注意しておきたい点がいくつかある。出産手当金は、国民健康保険の加入者は支給の対象とならない。会社に勤めている人は受け取れる場合が多いが、自営業の方やフリーランスの方は注意する必要がある。

     また、国民健康保険の加入者だけでなく、国民健康保険組合でも支給されないところがある。各々の状況や会社の規定にもよるため、会社の総務などに確認をして詳しく把握しておくといいだろう。

     加えて、会社などの健康保険組合加入者であった人も、退職後は出産手当金は支給されない。出産を前に退職した人は、出産手当金支給の対象外となるため注意が必要だ。そして、会社から給料が支給されている人も、この出産手当金はその給与分が減額される。出産手当金の金額以上の給料があれば、手当金は支給されない。出産手当金は、産休で給料がない人や減額された人に対し、給料の3分の2程度を手当金として保証する制度なのだ。

    出産手当金支給の対象外となる人

    • 国民健康保険の加入者
    • 出産を前に退職した人
    • 会社から給料が支給されている人

    注意2:産休中は給料なしの会社が多い

     産休とは、産前から産後の休業期間である。産前は予定日より6週間、産後は分娩日の翌日より8週間となっている。この期間は、働く女性の希望により会社を休みし、出産に専念することができる。ただし、「産後6週間は、本人が職場復帰を希望したとしても、必ず休業しなければならない」と法律で決められている。

     また出産日が予定日を過ぎた場合でも出産日までは産前休業として認められるため、予定日より出産が遅くなった時も心配せず体を休めよう。この産休期間中の給料について、企業側は給料を支払う義務はないため、多くの会社では無給となっている。

    注意3:産休中でも税金を払う義務がある

     産休中であったとしても、税金を支払う義務は発生する。出産手当金は非課税扱いとなり、出産手当金自体に税金はかからないが、住民税は前年の所得に対してかかる税金であるため、住民税は産休中も負担する必要があるのだ。他にも、収入だけではなく天引きされる項目は多くある。産休期間中であっても、所得税や住民税といった税金などは引かれてしまうため、注意が必要だ。

    産休と育休との違い

     出産を控えた働く女性にとって、産休と育休は育児をしていくために知っておきたい制度である。産休と育休はセットで聞くことが多く、混同してしまいがちだが、それぞれ制度の内容や特徴が異なる。産休と育休の違いをチェックしていきたい。

    育休は子どもを養育する労働者が取得できる休業のこと

     育児休業とは、「子どもを養育する労働者が取得できる休業」のことである。育休は子どもを養育する労働者が対象となっているため、女性だけでなく男性も取得することが可能だ。実際に、近年男性が育児をする環境作りに力を入れる企業も増え始め、育休は男女ともに身近な制度となっている。

     育児休業を取得する際は、自身の申し出により取得することが可能だ。勤務先に育児休業に関する規定がない場合であっても、育休は法律で定められているため、条件を満たしていれば誰でも取得できる。また、子どもを世話する家族と同居している場合や、子どもが養子の場合であっても、育児休業を取得することは可能だ。

     ただし、育休は一人の子どもにつき一度だけしか取得することができないため、取得する期間などは注意が必要だ。

    産休と育休の違い

    • 対象者の違い

      産休は出産前後の全ての女性労働者が対象となるが、育休は一歳未満の子どもを養育する男女の労働者が対象である
    • 取得条件の違い

      産休は妊娠・出産を行うすべての女性が利用できる。しかし、育休は雇用期間が一年未満の方や、子どもが1歳を超えて働く意志のない方は取得することができない
    • 取得期間の違い

      産休は、産前産後の出産を挟んだ期間に取得する制度だが、育休は産後休業が終わった後に取得する休業である

    産休取得時に行う会社への挨拶について

     産休を取得して会社を長期間休む際、どのように会社へ報告すればいいか戸惑う人も多いだろう。職場をしばらくの間離れることになるため、報告と挨拶はきちんとする必要がある。できる限りの配慮をし、気持ちよく休暇に入りたいところだ。

     下記では、産休を取得する際の挨拶・メールの仕方などを紹介していく。

    産休の挨拶の基本

     産休は職場復帰を前提とした制度であるため、「職場復帰後は、またみなさんと頑張ります」という気持ちを伝えることが重要だ。この基本をおさえた上で挨拶をすることができると、会社の人にいい形で見送られ、職場復帰後もスムーズに仕事に戻ることができるだろう。産休は法律で守られている制度ではあるが、謙虚な気持ちで挨拶することを心がけよう。

    挨拶メールはどうやって送る?

     産休が近づくと、社内外の関係者に挨拶メールを送る必要がある。取得直前に連絡をしてしまうと業務に支障が出てしまうおそれがあるため、余裕を持って報告ができるよう心がけたい。突然いなくなって迷惑をかけることのないよう、産休取得の期間、復帰の目処についても明確に伝えよう。

      産休に入るまでのプロセスだが、妊娠が分かった時点、もしくは妊娠16週以降の安定期に入った時点で、まず上司に妊娠の報告をする。上司との関係性や自身の体調によって報告する時期はさまざまだが、可能な限り早めに報告をするべきだ。上司への報告後は業務の引継ぎや後任の選定、産休の手続きなどを行い、休む準備に取り掛かっていくことになる。

    社内向けの挨拶の仕方

     社内向けの挨拶は、口頭とメールで、1ヶ月前を目安に行う。また、実際に職場を離れる当日にも再度メールで挨拶するとなおよいだろう。メールは全体向けや部署ごとなど、ある程度まとめて一斉に送信するのがいい。もちろん、親しかった上司やきちんと挨拶しておきたい同僚には、個別で連絡しておこう。

    最後に

     出産を控えた本人、またそれを支えるパートナーにとって、産休は知っておきたい大切な制度である。しっかりと準備を行いスムーズに手続きを進めることで、産休期間をできるだけ快適に過ごしていただきたい。