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転職者必見! 「住宅手当」の相場と受給条件を詳しく解説 アイキャッチ画像

    2017年05月22日 更新

    転職者必見! 「住宅手当」の相場と受給条件を詳しく解説

     転職活動をする際、「給与の額」を検討要素に入れる人が多いのではないだろうか。福利厚生の一つである「住宅手当」は、制度の有無が支払われる給与に大きく影響するため、「住宅手当の金額」や「住宅手当制度の内容」は転職活動の前に理解しておきたい知識である。そこで、本記事では住宅手当制度について網羅的に解説していく。

    目次

    • そもそも住宅手当とは
    • 支給額はどれくらい?住宅手当の平均値
    • ケース別にみる!住宅手当のルール
    • 住宅手当のここに注意!

    そもそも住宅手当とは

    会社が従業員の住宅費用を補助してくれる福利厚生

     住宅手当とは、企業が従業員の住宅にかかる費用を補助する福利厚生の一種である。会社が指定する条件内の物件に住む従業員に対しての補助であるため、実家暮らしの場合は支給条件から外れることが多い。支給形態は、会社が従業員の家賃の一部を負担してくれるパターンや、物件の住宅ローンの返済を補助してくれるパターンなどさまざまある。

     気になる支給金額だが、制度による統一基準はなく、支給金額は各企業によって異なる。また、同一企業内においても雇用形態や勤務地、一人暮らしか否かなどによって支給額に差が出ることがあるため、勤務先の規定を確認しておくといいだろう。

    支給額はどれくらい?住宅手当の平均値

    住宅手当は「月1万~2万円前後」が相場

     住宅手当の支給はスタイルはさまざまだが、家賃全額が支給されるケースは少なく、家賃の一部を負担するといった場合が多い。厚生労働省の「平成27年就労条件総合調査」によると、一人あたりの住宅手当の平均支給額は17,000円である。つまり住宅手当の支給額は「月1万円〜2万円程度」が平均だといえる。もちろん勤務先の規定によって支給額は異なるため、平均値をあくまで参考である。住宅手当が支給されない企業も多いため、転職を検討する際は志望企業に住宅手当の有無を確認するといいだろう。

    住宅手当の支給額は業種・職種によって異なる

     住宅手当の支給額は住まいや居住人数によって異なるが、業種や職種、役職などで支給額に差をつけている企業もある。そういった会社では、上の役職についている人ほど住宅手当を多く支給することが多い。住宅手当が同じ条件の社員は同額なのか、それとも役職によって異なってくるのか、会社の規定を確認し、自分がどこに該当するのか調べておくといいだろう。

     また、住宅手当の支給額は業界によっても多少の差がある。厚生労働省の「平成27年度就労条件総合調査」によると、情報通信業の25,315円が最も高く、電気・ガス・水道などのインフラ業が10,466円と最も低くなっている。転職を検討している人は、給料だけではなく、業界・会社によって差が出る住宅手当についても確認することをおすすめしたい。

    地方と都内でも変動する住宅手当

     住宅手当は各企業によって細かなルールが決められており、「家賃10万円まで」といったように支給対象額が定められていることが多い。また、東京や関西などの地域・住んでいる場所によって支給額が異なる場合もある。

     最近では「会社から◯km以内」「会社まで◯駅」といったように、職場の近くに住むことを条件に住宅手当を支給している会社もある。こうした制度を設けている会社で働く場合は、事前に支給の条件をしっかりを確認しておくといいだろう。

    ケース別に見る!住宅手当のルール

     一人暮らしや結婚、同棲など、それぞれの環境・状況によって住宅手当の支給ルールは異なる。ここでは、各ケースにおける住宅手当のルールを解説する。

    一人暮らし×賃貸の場合

     社会人になり、賃貸住宅で一人暮らしをしているという人も多いのではないだろうか。一人暮らしであれば住宅手当はもらえるものだと思いがちだが、近年は住宅手当を支給しない会社が増加傾向にある。また、支給を行っていても「転勤した人のみに支給する」といった条件を設けている会社もあるようだ。住宅手当は、企業が必ず支給しなければならない制度ではないことを今一度理解しておくべきだ。

     住宅手当の有無で住居の選択が変わることもあるため、実家を出て一人暮らしを始めたり今後転職することを考えている人は、転職先の福利厚生に住宅手当があるのかを確認しておくべきである。

     また、就職時に会社に申請した賃貸物件から「自己都合による引っ越し」で住居を変えた場合、今まで受けられていた住宅手当が打ち切られてしまうこともある。住宅を変える前に会社の規定を確認し、報告や手続きが必要な場合は漏れのないよう対応したい。

    一人暮らし×賃貸の人の住宅手当は?

    • 企業によっては住宅手当を受け取れない場合もある
    • 支給条件と自分の就業形態があてはまるか確認が必要
    • 申請した住居を変更する場合、住宅手当の支給条件が変わる

    一人暮らし×持ち家の場合

     一人暮らしの場合であっても、賃貸住宅の場合と持ち家の場合とで支給額が異なるケースがある。賃貸住宅に住んでいたときに支給されていた住宅手当が、自分名義の持ち家を購入してからはもらえなくなってしまう場合もあるのだ。

     また支給されたとしても、賃貸住宅での一人暮らしに比べ、持ち家の場合は支給額が減ることも考えられる。東京都産業労働局から発表された「中小企業の賃金事情(平成27年度版)」によると、賃貸住宅と比較し、持ち家に対する支給額は5,000円程度少なくなっているようだ。

    一人暮らし×持ち家の人の住宅手当は?

    • 家を持っている場合、住宅手当をもらえないケースも多い
    • 賃貸の人に比べ、住宅手当の支給額が減ることもある

    同棲している場合

     同棲をしている人は、「同棲者のどちらが対象になるのか」「申請に伴う書類は何が必要か」などを知っておく必要がある。

     多くの場合、同棲をしていても住宅手当は支給される。大抵は世帯主・住宅の賃貸契約者のみに支給されるため、同棲しているどちらかが受け取ることになるだろう。

     住宅手当を受け取る場合、「住民票」と「賃貸契約書のコピー」が必要となる。住民票は同棲をしていた場合でも世帯主を2人にわけることができるため、自分と相手とで世帯をわけてそれぞれの住民票を作ることが可能だ。だが、賃貸契約書はどちらか一方の名義でしか契約できないため、もう1人は会社に賃貸契約書を提出することができない。よって、賃貸契約書が必要な会社の場合、同棲者の片方のみが住宅手当を受け取ることになる。

     また、企業によっては、住宅手当の受け取りに必要な書類が住民票のみの場合がある。先述の通り、住民票は同棲していても世帯主を分けて作成することができるため、同棲している2人がそれぞれ住宅手当をもらえることになる。しかし、会社に同棲を黙って住宅手当を受け取るのはリスキーなため、住宅手当の支給を受ける場合は細かい申告を心がけるべきだろう。

    同棲している人の住宅手当は?

    • 多くの場合、住宅手当を受け取ることができる
    • 住宅手当受け取りには、「住民票」と「賃貸契約書のコピー」が必要
    • 同棲者のどちらか一方が住宅手当をもらうことが多い

    住宅手当のここに注意

    住宅手当支給で税負担が増える

     「住宅手当を受け取れる」と聞くといいことだらけのように感じるが、デメリットもあるのだ。住宅手当は企業から支給される「給与」として扱われるため、住民税や所得税、年金や健康保険なども増加してしまう。

     また、社員の住む場所によって負担するべき家賃が異なったり、実家住まいの人や持ち家に住んでいる人はもらえないなど、条件によって差が出てしまうことも問題である。

    受託手当は廃止傾向に?

     住宅手当は、社員を助ける福利厚生の一つとして多くの企業に取り入れられてきた。しかし近年、住宅手当や家賃補助を導入している企業は減少傾向にある。とりわけベンチャー企業や設立間もない会社は、住宅手当や家賃補助などを支給しないことが多いようだ。

     その場合「住宅手当」という形で支給するのではなく、その分を加味した給料を設定していたり、その他の福利厚生を充実させるといった形で補填している企業もある。ライフスタイルの多様化にともない、住宅手当以外の福利厚生が増えているのだ。

    最後に

     福利厚生の一種である住宅手当は、各企業やそれぞれ当人の置かれている環境によって大きく異なる。また、住宅手当を支給されないケースや、受け取り基準を細かく設定している会社もあるため、自身の会社の規定をきちんと確認する必要があるだろう。

     先述の通り、近年は住宅手当制度を取り入れている企業自体が減少傾向にある。転職の際は住宅手当の有無に限らず、その会社の福利厚生が自分の求めているものなのかをよく考えるといいだろう。